指標
全国有床診療所連絡協議会
発足15周年を迎えて
神奈川県医師会代議員会議長
横浜市医師会会長 内藤 哲夫
全国有床診療所連絡協議会会長
T)有床診療所の誕生
戦前は患者が医師を訪れて必要に応じて手元のベットに収容して治療をした時代が
あった。
終戦後、昭和23年占領後GHQの指令によって医療法改正が行われ19床以下を診
療所、20床以上を病院と定められた。
これが有床診療所の始まりであった。
当時、医療法13条に於いて48時間規定が努力目標として定められたが、主治医が
必要とした場合にその限りではないとなっている。それが現在まで明文化されて残っ
ているのである。
昭和62年当時に厚生省は有床診の使命は終わったと発表し病床カウントからも、
除外したのである。
その為に全国有る床診療所の危機を訴えて昭和63年2月に神奈川県医師会館に、
於いて福岡と横浜の会員で協議会を発足し、全国から約200名の参加を得て創立
総会が開かれた。そして、福岡の故清成会長、横浜の故加藤光副会長が選出された
それ以来、第1回有床診療所連絡協議会総会が福岡で、次いで滋賀、山口、福島、
石川、佐賀、徳島、沖縄、福岡、宮城、横浜、愛媛、岩手、三重、に続いて今年第15回
総会が長崎にて行われた。来年は和歌山県、再来年は北海道で開催される予定である。
U)全国有床診療所連絡協議会の理念
この協議会はあくまで日本医師会の下、各レベルにおいて医師会と緊密な関係を維持
することである。
有床診療所を代表する団体は如何なることがあっても本協議会ただ一つである様団結
を続けること。仮そめにも分裂、分流は厳に戒めること。ベット数の多少に関わらず広く
地域医療に関心を持った人々に呼びかけて会員の層を厚くすることである。
有床診療所は患者と家族にとって距離的にも心理的にもアクセスのよさにおいても外来
から入院へと一貫して行う院長即ち主治医としての医療機関である。
V)医療機関の質と機能分担の検討
殆どの有床診療所は自分の専門分野の診療科を標榜し、患者を必要とあれば入院させ
る医療機関として、無床診療所と病院との架け橋となっている。また、特記すべき事は診診
連携の一役を担っていることである。
W)今後の対応に ついて
以上の様に種々の検討を続けて今年15年目を迎え、会員数も4,573名の大所帯となった。
今回は健保法等の一部改正案の強行採決に抗議することや診療報酬の再改定を求める
決議、関連法案の強行採決に関しては「財政優先の発想に基づく政府の医療保険制度改革
に断固反対」の姿勢を強調し被用者本人や老人医療の患者負担増を内容とした法案の強行
採決に強く抗議する姿勢を強調した。
今回、最も新しい坪井会長の対応として日医内に有床診療所のプロジェクト委員会の発足
を発表されたことであり、その場で十分に検討してこれからの有床診の在り方を話し合いたい
と思っている。
漸く15年間の努力が報いられたことになり、一歩前進した出来事であったことを最大に評価
したいと思っている。
神奈川県医師会報 (平成14年8月10日)号より
2002.9.1