全国有床診療所連絡協議会ニュース
                                  
                          有診協ニュース第33号
                          平成12年2月発行

2000年に向けて我々の取るべき道(論説)

年が改まり、おくればせながら新年のお慶びを申し上げる。
 それにしても先行きが極めて不透明な時代になったものである。4月から医療費の改訂が実施される

ことになっいるが、もう2月も中旬になっているのにその内容は何も聴こえて来ない。うわさでは、0.2%
前後のアップと言う。しかしはっきりしていることは、アップとは言っても確たる財源があるわけではないし

聞くところによると介護保険で肩代わりできそうなところがターゲットにされ、これを介護保険に移し、その
分をアップ分にあてる。あるいは更に薬価を下げてその分を回すということで、声の高いところには上乗せ

し、そうでない所は下げるという凹凸調整が主ということらしい。そうなると有床診療所にはアップはあまり
期待できそうにない。介護保険は更に不透明である。介護費については、おおよそ提示されて、入所費用

もわかって来た。ただ介護保険は点数ではなく、単位となっている。これが曲者で、自治体の財源の状態
によっては10円を下まわることもあり得るらしい。

 今までは、多くの企業が介護に名乗りを上げて来ているが、最近では介護費の安さから少し腰が引けて
来ているとのウワサである。

 介護型の療養型病床群の中でも病院では最初期待した程の点数でないこと、介護の4か5ぐらいでない
と今までの医療費と比べて割に合わないとかで、少し熱がさめて来ているとも聞く。要は介護保険とは甘い

蜜にむらがる様な性質のものではないことは明らかである。もう4月から介護保険は始まるのであるが、伝
え聞く所では未だ介護型療養型病床の整備は不充分である。

 この様な情勢分析のもとで、我々は有床診療所の今後のあり方について考えてみなくてはならない。ただ
有床診療所は、そこの先生の専門とされる領域や立地条件やどの様な患者が今来ているか、あるいは近

くの大病院又は老健施設の状況などによって極めて多種多様である。従って、一律にこの様にするのがよ
いといった方針を定めるわけには行かない。

めいめいの施設がよく見極めながら必要な改革を進めなくてはならないのではあるまいか。 まず、療養型
病床群であるが、最初これに転換する時には、書類作成や院内の改造、行政との折衝などで大変苦労を

重ねられたものと思うが、出来上がってしまうと使い勝手がよいし、かなり経営にプラスになっているものと
思う。今後は毎月の報告だとか、必要書類の提出などには充分心をくだいて、円滑な運用をされることを望む。

 さて、ここに来て介護型療養型病床の指定申請にふみ切るかどうかで迷っている方が多いのではないか
と思う。昨年11月末で全国の療養型病床群の数は病院17万6625床、診療所で1万7689床となった、

最近になって病院の転換が著しいと聞く。介護型への申請を締め切った県もあれば、まだ済んでいない所
もある。先日の常任理事会での報告では、石川県で40%が介護型になった、佐賀県では26%、長崎県で

は介護型への動きはゆるいようだという。 こうした出足の鈍さは、しばらく模様眺めをしようとする保守的な
体質、老人介護に手を取られて診療所全体の運用が麻痺しないかとの危惧、将来ケアマネジャーが必要と

なるようになるなど色々あると思う。 しかし介護型のベットが空いている時は、医療型のベットとしても使用
できると明言されているのだから、ベット運用の選択肢が拡がるという点でメリットがあるはずであると思わ

れる。将来介護保険が充実することになれば、医療型の患者が減ることも充分考えられるのだから、できる
だけ療養型病床群のうちの何床かは介護型として申請されておくことをお勧めする。将来が不透明だけに、

より安全なように早目に手を打っておいた方がよいように思う。 次に診療所老人医療管理料(いわゆるショ
ートステイ)は、まだ当分続きそうであるので、もし療養型病床群への転換にもれた人、又はしなかった人でも、

是非申請されることをお勧めする。これは届出項目であるので、要件さえ充たしていれば割合簡単である。ベ
ットの使い勝手はよいし、有床診療所一般ベットの点数よりはずっとよいので是非お勧めする。なぜなら、かな

り急性期の患者だけを扱う有診でも、手術が終わって2週間もすれば、もう注射などもなくなり、点数は著しく
低くなるはずである。老人であればそのような患者を入れられるので大変使い勝手がよいし、何よりもレセプ

トに説明が不要で簡単になる。これは今でも受け付けてくれるので、是非参入して頂きたい。次に、我々にと
って最大の問題点は、有床診療所一般病床の入院点数が著しく低すぎる点である。そのため、療養型病床

群とのアンバランスがひどくなって来た。また、診療所の入院時医学管理料は1週間でがた減りし、以後病院
との格差が開く一方である。これは療養型病床群についても同じで、病院と同じことをしているのに、また療養

型病床群が長期入院が予想されるのに、1週間で入院費が減るという不合理となっているのである。是非改
正していただきたいところである。さいわい、内藤会長が日医社会保険診療報酬検討委員会の副委員長をさ

れており、ことあるたびに有床診療所の一般病床の点数の低さをアピールしておられるので、いつかは是正
されるものと期待される。 それから今回の療養型病床群への転換を通じて痛切に感じたことは、県に有床

診療所協議会があって、その代表が行政側と根気よく交渉をしていただいた県ではスムーズに転換が進み、
(また、こうした県ではニュースや会合を通じて中央や他県の情報が伝わり易いのだが...)そうでない県で

は情報が入らずツンボ桟敷に置かれ、行政側の言いなりになるしかなく、情報がないため選択のしようがな
く手をこまねくばかりであった。こう考えてみると、まだ有床診療所協議会が設立されていない県は、是非この

際、設立を考えていただきたい。当全国有床診療所協議会が、必ずあらゆる面でバックアップすることをお約
束する。









平成11年度第4回全国有床診療所連絡協議会常任理事会(報告)

平成12年2月6日東京大丸デパートルビーホールにて常任理事会が開催された。主な報告と協議議題は
次のようであった。

 (1)療養型病床群の転換状況及び介護保険の準備状況(松本専務理事)
 (2)日医病院委員会報告(草刈副会長)

 (3)第13回全国有床診療所連絡協議会総会の準備状況(石川次期総会会長)
 (4)日医坪井会長の次期日本医師会会長選挙に対する支援(内藤会長)
 (5)日医社会保険診療報酬検討委員会の報告(内藤会長)
 
まず、介護型療養型病床への申請状況であるが各都道府県でまちまちであり、まだ大部分の所は申請受付中
であるとのことで、出足はまだあまりよくない所が多いとの報告がされた。介護保険がどんなものになるかわか

らないので模様ながめをしている所が多いのが、その主な理由であろうとのことであった。 しかし有診の介護
型療養型病床は空床時は医療型にも使えるわけであり、病床利用の選択肢を増やすためにも、いくつかは介

護型を申請しておく方がよいと述べられた。
次に、岩手県の石川会長及び田郷理事より、次期全国有床診療所連絡協議会総会の準備進捗状況について

説明が行われ、次ページのように、平成12年7月29日全員懇親会、翌7月30日岩手県医師会館で総会を開
催するとのことである。盛岡市は東京から新幹線で2時間30分で着き、総会当日も遠隔地から来られる方のた

め少し早く切り上げることなど、地方色豊かな配慮に溢れた総会になることが説明され、奮って出席されることを
望むとのことであった。 

 次に今年は日医役員選挙の年である。坪井現会長が再び立候補の予定であるが、坪井会長は有床診療所と
本協議会のよき理解者である。坪井会長になってから、多くの我々の要望が実現されたことに鑑み、役員会の

全会一致で坪井現会長を次期会長として推薦することを決定し、各地方の協議会に推薦状を発送し、各都道府
県医師会選出の日医代議員に働きかけるよう依頼した。




第13回全国有床診療所連絡協議会総会予告

本年度の全国有床診療所連絡協議会総会及び懇親会は、下記のように開催されます。
岩手県医師会長.岩手県有床診療所協議会長の石川育成先生が総力を上げて地方色豊かな会をと準備

されています。奮って御出席下さい!!
 
 
第13回全国有床診療所連絡協議会総会

       懇親会
                日時  平成12年7月29日(土) 午後6時
                会場  ホテルメトロポリタン盛岡ニューウイング

1.開会

1.挨拶 

           第13回全国有床診療所連絡協議会総会長
           岩手県有床診療所協議会長 
           岩手県医師会長         石川 育成

           全国有床診療所連絡協議会長 
                              内藤 哲夫

1祝辞 
           日本医師会長          坪井 栄孝様

           岩手県知事           増田 寛也様
      
1.乾杯
           盛岡市長             桑島  博様

1.祝宴



     第13回全国有床診療所連絡協議会総会(案)

                         日時 平成12年7月30日(日)午前9時
                         会場 岩手県医師会館  4階 大ホール
    8:30    受付開始

    9:00    総会(40分)

              内容は例年どおり
              時間は60分から40分に短縮

    9:40    シンポジウム

               「有床診の専門性を活かして
                 −私はこうしている−

                  ・  産婦人科         (15分×4名=60分)
                  ・  外科
                  ・  眼科
                  ・  療養型病床群

             質疑応答(30分)


             コメンテータ−
                 全国有床診療所連絡協議会会長  内藤 哲夫 (15分)

    11:25    休憩

    11:35    講演

               「有床診の近未来像」
     
               −日医の立場から−
                         日本医師会副会長  糸氏 英吉 先生(30分)

               −行政の立場から−
                         前厚生省健康政策局総務課保健医療技術調整官
                          現岩手県保健福祉部長 関山 昌人 先生(30分)

     12:35    閉会










皆様の有床診療所でお困りの点や疑問の点はありませんか? 又全国有床診療所連絡協議会
に対する要望はありませんか?

有床診療所をめぐる各種の問題に関して、必要と思われるものは協議会のテーマとして取り上げ、
地方での問題はその地方での解決へのバックアップを致します。

情報をおよせ下さい!FAXでもけっこうです。


〒814−8575
福岡市早良区百道浜1−6−9 福岡市医師会館内
  全国有床診療所連絡協議会事務局  FAX (092)−852−1526


元に戻る     2000.3.9