先生の県(都、道、府)では有床診療所の療養型病床群への転換申し込みはもう締め切られましたでしょうか。今まだ受け付けている所もあるはずです。療養型病床群への転換をご希望の方は忘れずに申し込んでください。自分の所は基準に合いそうにないからだめだろうと諦めないで、一度は出して挑戦してみてください。県の策定した病床数に申し込みがまだ足りない地域がたくさんあるのです。こんな様子では厚生省の希望している算定数にはとうてい足らず、介護を求める住民にとっては選択の自由がなくなり、幸福な状態になれません。
また、有床診が療養型病床群への転換を躊躇している内に介護力強化病院の方からの転換がすすみ、その地区の療養型病床群の整備目標が、満杯になってしまいます。
療養型病床群は必ず先生の施設の経営のプラスになるはずです。ニュースの中に掲載している、ある県医師会から会員に出された資料をお読みください。点数表もついています。困難な将来への生き残りをかけて挑戦してみてください。
また、もう締め切られた所でも県医師会を通じて二次、三次の受付けをしてもらうよう、行政に掛け合ってみてください。算定数に足りない地区では受け付けてくれるかも知れません。諦めないでやってみてください。
平成10年12月13日、東京ルビーホールで常任理事会が開催された。
議題は、各地の療養型病床群への転換現状報告が主たるものであったが、これについては次項で述べる。
全国有床診療所連絡協議会で議題になったことは次のようである。
1) 有床診療所では急性期の患者も扱っているのであるが、同じ治療をしても病院との格差があり過ぎる。このままではつぶれるのが当然である。幸い内藤会長は厚生省診療報酬作業委員会に出ておられ毎週精力的に審議が行なわれて、ここでは様々な提案が出されたり、診療費についての見直しが行なわれている。皆様からの提案を内藤会長の所へ知らせていただきたい。
2) 療養型病床群のベット利用については、草刈副会長から次のような提案がなされた。有床診療所ではベット数は19床以下である。その中に療養型病床群をもうけるわけである。更に介護保険が始まるとその中から介護型と医療型ができるわけであるから、各々のベット数はすくないものとなる。
現在では介護型の療養型病床群には介護保険以外の患者は入れられない。また、療養型病床群には急性期の患者は入れられないなどがあって、たとえ一方に空ベットできても使えないことがある。もう少し弾力的なやりくりは認められないか。介護型が満床の時は介護型が空くまで医療型の方に入れて医療型で請求するようにはできないか?などの提案が行なわれた。
草刈副会長は日医病院委員会に出ているので、今後この提案をすすめて行くつもりである。それだけでなく、療養型病床群の医療型にはどのような患者を入れるべきか?入院患者に制限は設けられないだろうか?などの心配もある。点数引き下げの要求も出てくるであろう。このような問題を将来を見越して研究しておく必要がある。
福 岡 県 10月16日受付け、締切りが行われたが県の算定数よりかなりオーバーする地区が出たため、県医師会の要請による郡市医師会の調整で、現在では算定数2190床に対して申請は261施設1955床となった。
現在認定への作業が行なわれているが、12月21日の県医療審議会を前にまだ許可がおりたところはない。県医師会が積極的に対応してくれた。
佐 賀 県 11月11日現在777床はほぼすべて認められた。早い所は4〜5施設許可になり12月から使用できる。
宮 城 県 現在300床の申請が出ているなかで40〜50床許可が出た。問題の少ない所から許可されているようである。11月 1日より社会保険で実施している。
山 口 県 数は少ないが申請に対して全部許可になった。来年1月から使用できる。県が非常に積極的にしてくれた。
長 崎 県 県医師会が積極的に対応してくれた。診療所分としては、1170床用意されたが1219床の希望が出た。これを医師会の責任で配分しておさまった
整備計画がまだ出ていない県は4県あり、又医療施設近代化施設整備件事業による補助金の請求を行なったものは非常に少ない。このままでは折角予算はとったのに大部分は使われずに残る恐れがある。有床診療所側としても疑心暗鬼でためらっているものが相当あるように思う。県(都、道、府)医療審議会に働きかけて、二次、三次の受付を行ってもらえば、先に許可が出た所を見て、申請を出す所が増える可能性がある。実際に療養型病床群でレセプトを作ってみると、成程、これはじり貧になりつつある有床診の「起死回生の好機だ」と実感するはずである。参入へのチャンスはもう限られてきているので、勇気を出して挑戦してみていただきたい。なお次の文章はある県の医師会長から群市医師会を通して会員に知らせたもので、点数の算定例も書いてあり、どこの県でも通用するものであるから参考にしていただきたい。
各群市医師会長殿
有床診療所療養型病床群施許可申請書の保健所関係提出書類につきましては、11月4日付医発第883号にてご通知したところであります。
医療法に基づく療養型病床群施設許可(構造設備使用許可を含む)が行われましたら、健康保険法に基づく届出書類(下記)も必要となります。 本書類を別添のとおりご送付いたしますので貴会関係設置希望申請者へお知らせ下さるようお願いいたします。
なお、本書類は本会から県保険課へ提出いたしますので申し添えます。
県保険課への提出書類等
1.診療所療養型病床群入院医学管理料
診療所療養型病床群入院医学管理料(T)・(U)の算定までの手順は、以下のとおりです。
(1) 医療法に基づく療養型病床群の許可及び構造設備の使用許可を受ける。
(2) 使用許可を受けて診療所療養型病床群において診療を開始した日から、診療所療養型病床群入院医学管理(U)を算定できる。この場合、届出書の提出は不要です。
(3) 診療所療養型病床群入院医学管理(T)を算定しようとする場合は、診療所療養型病床群において診療を開始した日から1カ月の実績を用いて診療所療養型病床群入院医学管理(T)の届出書を県福祉部保険課に提出し、受理された日の翌月の1日(月の初日に受理した場合二は当該初日)から診療所療養型病床群入院医学管理(T)を算定できます。
*入院医学管理料(T)野施設基準
1)当該療養型病床群において看護を行なう看護婦及び准看護婦の数は、当該病棟の入院患者の数が6又はその端数を増すごとに1以上であり、かつ、看護の補助を行う看護補助者の数は、当該病棟の入院患者の数が6又はその端数を増すごとに1以上である。
2)夜間における緊急時の体制を整備することとし、看護職員又は看護補助者は1人以上配置している。
3) 看護関連記録が整備され、看護・介護計画が策定されていることが望ましい。
4) 長期にわたり療養を必要とする患者にふさわしい看護を行うのに必要な器具機器が備え付けられている。
5) 別添「診療所療養型病床群入院医学管理の施設基準届出書」を県保険課へ提出し受理された場合に算定。
2.診療所療養型病床群療養環境加算
診療所療養型病床群療養環境加算(T)・(U)の算定までの手順は、以下のとうりです。
(1) まず、医療法の療養型病床群設置の許可及び構造設備の使用許可を受ける。
(2) 別添、診療所療養型病床群療養環境加算(T)・(U)の届出書を県保険課へ提出し、受理された日の翌月の1日(月の初めに受理した場合には当該初日)から診療所療養型病床群療養環境加算(T)・(U)を算定できます。
なお、同加算の届出書が受理されるのは、診療所療養型病床群の使用許可を受けた日以降となります。
※療養環境加算 (T)は完全型
〃 (U)歯移行型
3. 入院料比較表(老人で入院2ヶ月から3ヶ月の例)
診療所療養型病床群 診療所
(看護2種)診療所
老人医療管理T U 診療所療養型病床群
入院医療管理料590 485 ― 入院環境料 165 165 165 診療所療養型病床群
療養環境加算90
又は4040 ― 看護料
(2種看護・3ヶ月以内)― ― 203 入院医学管理料
老人
(1ヶ月以上3ヶ月以内)131 131 131 入院点数料(老人) 976点
又は926点821点 499点 659点
※以上に加えていずれの場合にも食事療養費が加算される。
療養型病床群をとり入れた場合に請求できる点数を一覧表にしました。
項目 点数等(例示) 看護料 点数表の「看護料」の全点数(新看護料、基本看護料、特定看護料。その他看護料及び加算点数表等)ただし、夜間勤務等看護加算は別途算定できる。 検査料 点数表の「検査料」の全点数(心電図検査、超音波検査、内視鏡検査も含め、すべての検査の実施料・判断料・採取料・薬剤料・特定保険医療材料料) 投薬料 点数表の「投薬料」の全点数(調剤料、処方料、薬剤料、特定保険医療材料料、処方せん料、薬剤技術基本料) 注射料 点数表の「注射料」の全点数(注射料、薬剤料、特定保険医療材料料) 「別に厚生大臣が定める処置」の処置料 点数表の「処置料」中の点数(以下の処置及び浣腸、注腸、吸入等、基本診療料に含まれるものとされている簡単な処置にかかる薬剤料・特定保険医療材料料含む)創傷処置(熱傷に対する処置を除く)、湿布処置、喀痰吸引、摘便、酸素吸入、酸素テント、皮膚科軟膏処置、膀胱洗浄、留置カテーテル設置、導尿(間欠的導尿を除く)、膣洗浄、眼処置、耳処置、耳管処置、鼻処置、口腔・咽頭処置、喉頭処置、ネブライザー、超音波ネブライザー、消炎鎮痛処置及び鼻腔栄養
項目 点数等(例示) 入院環境料 入院医学管理料、療養環境加算、療養型病床群療養環境加算、
地域加算、院内感染防止対策加算等入院医学環境料 該当する病床種別の入院時医学環境料及びその加算点数 指導管理料 特定薬剤治療管理料、悪性腫瘍特異物質治療管理料、
入院栄養食事指導料等、薬剤管理指導料画像診断料 透視診断料、診断料、撮影料、造影剤注入手技料、核医学診断料、
コンピューター断層撮影診断料、薬剤料、フィルム代等リハビリテーション料 理学療法料、作業療法料、言語療法等 処置料 「別に厚生大臣が定める処置」を除くすべての処置料
(当該処置にかかる薬剤料・特定保険医療材料料を含む)手術料 すべての手術料、特定保険医療材料料、薬剤料 輸血料 輸血料、骨髄移植料等 ギプス料 ギプス包帯料等 麻酔料 麻酔料、神経ブロック料、薬剤料、特定保険医療材料料 放射線治療料 放射線治療管理料、体外照射料、血液照射料等 入院時食事療養費 入院時食事療養(T)及びその加算、入院時食事療養(U)
※本表はすべての入院医学管理に共通である。
次の文は草刈副会長から頂いたもので、療養型病床群の利用に関する質疑にお答えいただいたものです。
1) 先に、全国有床診療所連絡協議会事務所より問い合わせのありました、廊下巾以外は全てをクリアしている「完全型」、いうならば「亜完全型」について、宮坂常任理事に直接質問したところ、医療法上は完全型であっても、健康保険法上、本当に完全型に整備した医院の評価として、「療養型病床群環境料」を設定したものであるから90点。廊下巾以外の整備、いわゆる「亜完全型」は40点、と認めざるを得ないとの見解でした。
2) 介護保険発足後に、療養型に二つのタイプが出来ることは前述の通りですが、両方の目的及び役割分担のようなものは整備されておらず、「同じ」と考えるようにとのことです。唯、地域において特老、老健が整備されている地域においては、介護型の申請をしても却下されることがある。しかし、この場合は医療型として継続すればよい。
4) ケアマネージャーは、現在全国に4万人必要と見込まれるが、20万人受験して今年は9万人合格しているので、募集すれば採用は容易でないかと考える。
(参考)
「診療所療養型病床群」について、草刈副会長の解説記事が掲載されております。
ご覧になってください。
「日経ヘルスケア」 (1998.12月号)
「月刊ばんぷう」 (1999.1月号)
月刊「MMRC」 (1999.2月号)