全国有床診療所連絡協議会ニュース


有診協ニュース第30号
平成10年9月発行


有床診療所の療養型病床群への転換のついての質疑に答えて


 有床診療所の療養型病床群への転換・移行についての疑問点を全国有床診療所連絡協議会で取りまとめたものに対して、日本医師会からご回答をいただいたものです。



                                          
平成10年8月28日 
   全国有床診療所連絡協議会
      会長  内藤 哲夫 殿
                          
日本医師会常任理事   
  宮坂 雄平  
 
療養型病床群に関する質問事項について(回答)

平成10年8月25日付けで貴職よりご照会のありました標記の件につきましては、下記のとうりご回答申し上げます。

1.急性期治療が終了した患者を療養型病床群に転床させてもよいのか?
*急性期治療が終了した患者を療養型病床群に転床させることができます。

2.和歌山県田辺地区では、今回「医療型」の指定を得ることができても、2年後から始まる介護型の療養型病床群は、必要病床数の関係で指定が得られない危険性が大です。この場合でも、指導されたとうり改善すべきか?
*介護保険適用の施設になるためには、事前に療養型病床群になっていなければなりません。介護保険適用の施設基準は、医療法による基準を満たしていればよいことになります。介護保険適用施設の指定が受けられなければ、従来どおりの医療保険適用の療養型病床群のままとなります。

3.診療所老人医療管理料は、よく活用していますが、介護保険が開始された時点で、どういう位置づけになるのでしょうか?(和歌山県)
*現在と変わりはありません。

4.「介護型」の指定を受けた病床に空がある場合には、一般の急性期の患者や「医療」の患者を入院させてよいのか?(和歌山県)
*介護型の指定を受けた病床には一般の急性期患者を収容することはできません。

5.従来の医療法に基づく廊下(片廊下1.2m 中廊下1.6m)を療養型に使用する場合、 
@「手摺り」は必須であるか。  
Aその時、廊下幅は「手摺」の"内法"と県は解説したが、事実か。 
B @Aが正しければ、既存の診療所病棟の廊下幅では殆ど全ての基準をクリアできないことになる。 
 「廊下は従来のままで」の趣旨を生かすために、「手摺」の必要性を改めるか、廊下幅を「手摺」があっても壁面の内法で規定すべきではないか?少人数の場合であっても、「手摺」を病棟の全廊下に必要とするか。(長崎県・富山県)
 
*廊下幅の内法については、平成5年2月15日付健政発98号健康政策局長通知第2の5の(6)に通知があります。また平成10年5月19日付健政発639号健康政策局長通知第1の4の(7)にも「療養型病床群の廊下には手すりを両側に設けることが望ましいが、その際には、手すりは廊下の幅に含めて差し支えないものであること」としています。

 
6.療養型病床群への転換を認められた病床、及び療養型病床群への転換後、更に介護施設として認定された病床、どちらについても、又、元の有診に戻すことは可能か?(福岡県)
*特段の事情がなければ、元の有床診療所に戻すことは可能です。

7.療養型病床にした場合診療所看護3種(看護婦4人以下)で食事療養費T(1900円)がとれますか?ちなみに食事療養費Tの条件は満たしております。(福岡県)
*とれます。

8.有床診療所療養型病床群に転換した病床に、介護保険導入後も、医療保険使用の一般入院患者を入院させることの是非。(宮崎県)
*介護保険適用の療養型病床群の病床には、医療保険使用の一般入院患者を入院させることができます。

9.療養型病床群に転換しなかった診療所の病床に医療法第13条の48時間規制が強化されるのか?
*現在と同様です。

10.病床過剰地域での有床診の療養型病床群への転換については、「特定病床」の特例が認められている。
1)この「特定病床」は廊下幅以外の基準は完全型の基準を満たしていることが必要か? 
2)「特定病床」の数に制限はあるのか?あるとすればその計算方法。(宮崎県)
*1)は、そのとおりで必要です。 
*2)は、都道府県医療審議会で定めます。

11.有床診療所療養型病床群の診療報酬は、将来的にも老健施設に準じたものが保障されるのか?(宮崎県)
*現在も老人保険施設に準じたものではありません。有床診療所特有のものであります。今後のことは、その活動状況によるところが大であると思われます。

 
12.療養型病床群型と一般病床とのケアミックスの場合、当直は看護婦又は准看護婦1名でよいのか?(宮崎県)
*そのとおりであります。

13.日医小規模入院施設検討委員会では論議された、急性期、慢性期患者が同時に診療可能とした理念が、療養型病床群に反映されるのか否や。県レベルでは不可能の回答がみられる。(千葉県)
*診療所は、急性期慢性期同時に診療可能としてあります。

14.介護保険創設時に療養型病床群は、介護療養型か、医療保険適用かを選択しなければならないようだが、ベッドを分けて両方に登録することができるのか?又、どちらかを選択した場合、適用外の患者にはどちらからも療養費は支払われないというが、有床診のような小規模入院施設にはもう少し弾力的に運用できるよう働きかけて欲しい。(静岡県)
*基本的には、医療と介護のベッドがあることになります。この分け方は、きちんとされることになりましょう。

15.私の聞き違いかもしれませんが、総会の時、岩手県の会長が、療養型病床に一般患者が入院しても認められると発言されていたが、これは介護保険創設時までの話しかどうか?もし、ずっとこれが認められるのであれば、前項の質問事項と矛盾するように思われますが・・・。(静岡県)
*療養型病床に一般の患者を入院させても療養費は算定できないということを言ったまでであります。
16.許可病床の一部を療養型とした時、残りの病床の1種又は2種看護職員数は、療養型の分を含めてよいのか?それとも別個のものとするのか。(富山県)
*療養型は療養型病で、1種は1種で算定しますので、別個のものとします。

17.介護保険が出来た時、一般病床・療養型病床群は、どのように変わって行くのでしょうか?(富山県)
*基本的には、診療所の療養型病床群は介護保険の適用となります。

18.療養型病床群の人的配置の患者6対看護要員1−介護要員1と云う数は外来とは別にいなければならないのか?(沖縄県)
*そのとうりです。

19.平成12年4月以降は、完全型でなければならないとされているが、階段・廊下幅は移行型のままでもよいのか?食堂と談話室は兼用のままでよいのか?(沖縄県)
*特定病床の特例で転換したものは、廊下幅を除いて完全型でなければなりません。その他で病床転換したものは、転換型のままで結構です。

20.療養型病床群型に空床がある場合、急性疾患の患者や一般の患者やショートステイ(診療所老人医療管理料)の患者を収容してもよいか、それとも療養型病床群でない一般病床をいくつか残してこれで対応しなければならないのか?(沖縄県)
*後者のとおりです。

21.療養型病床群の介護保険適用と医療保険適用とはどんなことか?誰が決めるのか?同じ療養型病床群に介護保険適応の患者を収容したり、医療保険適応の患者を収容したりできるか?(沖縄県)
*介護保険適用施設になるかは申請により、指定をうける必要があります。介護適用の療養型病床群には医療保険適用の患者を入院させることはできません。

22.療養型病床群への入院及び入院継続の可否は介護認定審査会が決めるのか?(沖縄県)
*介護施設への入所は介護認定が必要ですが、他へ移すのは、医師の裁量となります。

平成12年に介護保険が始まったら、診療所の特別介護の制度はなくなるのか?(沖縄県)
*特別介護制度は、大臣告示がなされるまで存続します。介護保険とは関係ありません。

24.廊下幅で云われる「両側居室の場合」とは、病室が廊下の両側にある場合だけを云うのでしょうか?看護婦詰所、食堂、談話室、機能訓練室、浴室、物置についても関わるのでしょうか?(沖縄県)
 
*居室には、看護婦詰所、食堂、談話室、等が入りますが、便所、物置は入りません。

25.介護療養型病床群の施設には「介護支援専門員をおかなければならない」とされていますが、常勤に限りますか、委託でもよいでしょうか?(沖縄県)
*介護支援専門員は、兼務でもよいが、常勤です。

26.療養型病床群に係わる看護要員及び介護要員については、毎年あるいは毎月、報告等をしなければならないのでしょうか?(沖縄県)
*病院報告による患者表は病院と同様毎年1回ですが、従事者表は病院のみが適用されます。

横浜での総会の時に、有床診野療養型病床のついて、医療保険で請求するか、介護保険で請求するかの選択は、診療所が決めてよいと説明されたように記憶しておりましたが、秋田県では有床診ではの療養型病床はすべて介護保険でしか認められないと言われました。本当のところはどうなのでしょうか?(秋田県)
 
*基本的な考え方は、有床診療所の療養型病床群は、要介護者のための療養病床であることから、介護保険が開始すれば、介護施設に移行することが予定されています。しかし、介護保険施設として指定されなければ医療保険施設のままです。

                                               以上

療養型病床群に関する質問事項の回答集を、近日中に配布予定です。