ゆうしん

                       神奈川県有床診療所協議会 編集部
第59号
平成22年3月3日発信

 桃の節句も過ぎ漸く春めいて参りました。
今年の冬は北国に雪が多く、とても寒い冬でしたが、神奈川県は晴れの日が多くこの地に
住む人は幸せとつくづく感じました。
さて、診療報酬の改定が報道され、極めて僅かな値上げに止まったのは残念ですが、その
中に於いては明らかに有床診療所に対する配慮が示されて居り、昭和63年より23年に
わたる有床診療所協議会の声が始めて届いた改定と云えます。思えば内藤会長を発起人
とし故加藤雅光会長・全国副会長を中心として昭和63年2月6日全国有床診療所連絡
協議会設立総会を横浜に於いて開催してより23年の間日本医師会を通じて有床診の経
困難を訴え続けて来た成果としては余りに僅かではありますが、13条の撤回と共に私達の
訴えが次第に理解されつつあることは御承知の通りです。又、この度内藤全国有床診療所
連絡協議会会長が引退されますが、内藤会長は申す迄もなく、本会を発展に導かれた最大
の功労者であり、その功績は筆舌につくし難いものです。幸い全国会長の後継者には神奈川
県会長の葉梨之紀先生が内定されて居り、近く新たに役員の人事も決定されると存じます。
この23年間に有床診療所は追いつめられて、会員は減少してしまいましたが、正にこれから
が有床診療所の出番であると考えられますので若い先生方が、新しいアイデアの下に有床
診療所を経営発展し、地域医療に絶大な貢献をして下さるよう願ってやみません。
 医療の傘の下にあるべき介護が別立てになっているために生じつつある、たらい廻し等の
受け皿不足の問題の中で療養型を抑制して、在宅型や高専賃(高齢者専用住宅)等に移行
させて、保険負担の削減を計ろうとしていますが有床診療所とのかね合いはどうなるでしょうか。
高専賃プラス診療所でメディションと称するマンションまがいの方式が生まれつつありますが
如何なものでしょうか。
周知の通り、大都市以外の地域では有床診療所が病院の役割をになって来ましたし、今後も
その必要性は高いものと思います。民主党は政策をダムから人へと云って居りますが筆者の
理想としては、老人対策と少子化対策とエネルギー対策を同時に実施出来る対策として、
別紙「若者を田舎へ・ニューファミリーの形成」を構想してみては如何でしょうか。

神奈川県有床診療所協議会事務局 
〒241―0831
横浜市旭区左近山16-1左近山団地1-35-102 左近山中央診療所      
  福村 正  メールアドレス: houi-kai@sa2.so-net.ne.jp

有床診療所のホームページ   http://www.ozasa-iin.jp/yuushin/

若者を田舎へ・ニューファミリーの形成
御承知のように我が国はかってのような3代が同居する家庭の姿はほとんどなくなり、独り
暮らしの不安をかかえる老人が激増してしまいました。私は長い老人の医療、福祉にかか
わる経歴の中で、老人の幸せはどこにあるかを考え続けてきましたが、従来から申
し上げている通り家庭が崩壊した以上、孤立した老人には新しい家族(ニューファミリー)を
作る必要があると考えてきました。そこで考えた第一の点は、人口の都市集中で、便利では
ありますが増々孤立して行く老人の姿を見ていると老人にはもっと広々とした自然がなけれ
ばならない、庭がないところからは何も生まれないと考えたので豊かな自然のある千葉県
富津市に老人ホームを建設し、そこに新しい家族(ニューファミリー)を形成し孤立化を防ごう
と考えたのでした。個人の資本ではささやかなものしか出来ませんが、ひとつのモデルとして
社会的に提示したいと考えています。
政治が民主党に代わって新しい政策が望まれていますが、今のところばらまき的な部分のみ
が目立ち、総合的な政策、立案が示されていませんが、この国を立て直すに必要な第一は、
若い人を過疎の農村に移住させることが望ましいと考えます。これは誰でも考えますが、
農村には仕事がないではないかという意見がすぐに出ますが、老人施設を計画的に農村に
設立すれば介護保険のお金が介護者(若い人)におちるのであり、高齢化が進んだ我が国
では他の事業より確実な投資となるのではないでしょうか。老人施設に介護者の住居や
保育施設を併設し、太陽光や風力を利用したエネルギー改革、ビオトープの作成、里山の
活性化等若い人達ならば限りなく国土の改善や生活の豊かさが実現できます。庭がなけれ
ばたくさんの子供は産めるはずもなく、若い人の移住を計ることこそが少子化を防ぐ最大の
方策だと思います。
1兆円のばらまきについて考えましたが、私の試算では1兆円あれば40人収容の老人
ホームが3300戸建設可能であり、各県に70カ所のホームが出来、132000人の老人
処遇が可能です。上述の施設及び勤務者の住居及び保育所をあわせると約9億円が必要
ですが、そうとしても1100カ所の設立が可能であり、約10万人の雇用を生み出すことが
できます。これらのニューファミリーは別の方策によって安上がりな医療、介護が受けられる
のであり、若い勤務者は少なくとも5〜6人の子供を産み育てることができるのではないで
しょうか。
以上は、国費の投入についてでしたが、幸い郵便局銀行の資産が散逸されなかったので
郵便局銀行による投資を中心に考えれば税金負担でなくて済むような気が致しますが、
これについてはまだ研究不足なので次回にまわしたいと思います。

      
2010.3.3