社会保険診療報酬検討委員会
 委員長 安 達 秀 樹 先生

委員 海江田 健

平成20年度診療報酬改訂の評価」について

有床診療所の立場から

1. 入院基本料について
 有床診療所は地域の人々に最も近い位置にあって、これまで多くの制約を受けながらも
急性期、亜急性期あるいは分娩に関する医療などを提供し、さらには必要に応じて患者に
最も適切な施設を紹介するゲートキーパーの役を果たし、また、慢性期の患者にほ病院機
能を補完する受け皿となり、末期の在宅医療までをも行って、地域の人々を支えてきた。
しかし旧医療法上で入院施設ではないとの認識のためか、長年にわたって低く設定されて
きた入院基本料が主因となって、近年、年間約1,000もの有床診療所が病床閉鎖こ追
い込まれてきている。しかしながら平成19年1月1日より改正医療法が施行され、有床診
療所は医療法上で入院医療の一形態として明確に位置付けられた。之に伴い有床診療所の
管理者は入院患者の病状が急変した場合においても適切な治療を堤供できるよう、当該診

療所の医師が速やかに診療を行う体制を確保するように努めると共に、他の病院、診療所
との緊密な連携を確保しておくことが義務付けられているこれを期に今年度の診療報酬
改訂において入院基本料の大幅な引き上げを日医の「有床診療所に関する検討委員会」の
決議などで強く求めたが、残念ながら現状維持に終わっている。次回の改定では是非入院
基本料の大幅な引き上げを期待したい。

2・入院基本料の加井について
 夜間の緊急体制確保について15点の加算が付いたことは評価できる。これまでも有床診
療所の医師は日常的に行ってきたことでもあり意義深い。
夜間看護配置加算についてはややこしくなった。まず、従来の複数医師加算の100点は複
数医師、看護職員10名以上、夜間の看護職員配置のいわば3点セットであったものをバラ
バラに算定できるようになり、このこと自体は評価される。夜間看護配置加算1(30点)
は夜間に看護職員を配置していればよく、当直で可なので大部分の有床診で算定できると
思われる。夜間看護配置加算2(50点)は2人以上の看護要員の配置で、そのうち
1人以上は
看護職員で、之は夜勤に限られ、ハードルが高く算定できる施設は多くなく、画に描いた餅に近い。
なお、加算1と2は併算定できるが、一体いくつの施設が算定しているのだろうか

3.産婦人科の評価
 周産期管理において、切迫流産、切迫早産などの疾患は長期入院を要する場合があるが、
有床診で長期入院管理をすると赤字になるので入院基本料を引き上げて欲しい。また、新
設された妊産婦緊急搬送入院加算、ハイリスク妊娠管理加算の条件を満たす症例を有床診
で管理することは困難であり、保険請求例がほとんど無い。

4・外来管理加算について
 老人で52点に下げた上に、おおむね5分超、カルテ記載などの義務付けにより、この
52点が 取れなくなった症例が相当数に上っている。これはあまりにもひどい改訂であるの
で早急に撤廃して欲しい。

5・検査点数について

検尿、血液検査、胸写、心電図など、日常一般に行われる検査の減点が日立っ。