全国有床診療所連絡協議会ニュース

入院基本料の評価叶わず'
                有診協ニュース第63号

                平成20年4月発行

会長挨拶
 全国有床診療所連絡協議会 
会長 内 藤 哲 夫

  2月13日に診療報酬改定が中医協から示されました。我々が2年間検討して釆た有床
診の入院基本料のボトムアップという点では、残念ながら目的を果たせませんでした。
入院基本料に何も手をっける事なく、全て加算の要件のみになっているようです。医療
法13条廃止と基準病床に参入する要件を満たした改正と、今回の診療報酬改定との考え
方には大きな差があるように思われます。何一つ評価されていません。入院基本料の底
上げではなく、医師・看護師等の配置基準に対する加算を評価したに過ぎません。
即ち「医療法改正に伴い、入院患者の病状の急変に備えて診療所の医師が速やかに診療
を行う体制や入院医療を行う際の手厚い夜間の看護体制を評価する。」としています。
そして、具体的な内容として@夜間緊急体制確保加算15点A夜間看護配置加算50点(1
日につき)の新設加算がっけられました。しかし、Aについては夜間看護職員2名で、
うち1名は当直看護師でよいと言っています。非常に加算が取りにくいものです。その
他に複数医師加算(2名以上)100点が60点に減算され、看護配置加算10名以上が10点、
看護配置加算(看護師3名以上、10名以内)が15点、夜間看護配置加算1名以上30点等、
非常に分かりにくい加算をつけたに過ぎません。これらは、我々が日医での有床診療所
検討委員会での要望、答申、議員連盟での提言等、全く加味されていません。
 これからも病診格差是正のための努力と有床診の経営安定、国民の地域医療の為に、
一致団結して前進したいものです。今年4月より特定健診、指導及で後期高齢者医療保
険制度も発足し、その対応も必要となります。

平成20年度診療報酬改定について

 平成20年4月から実施される新診療報酬が告示された。過去二度の改定ではいずれも
マイナス改定であったが、今回は診療報酬の本体部分は0.38%(金額にして約1,100億
円)のプラス改定であったことになっている。果たしてこの改定はわれわれ有床診にとっ
てどのような影響を及ぼすのかを検証してみた。ご存知のように有床診の数は年々減少
し続け、十数年前の約半数以下に落ち込んできている。その最大の原因はあまりにも低
すぎる入院基本料などにあるとして、之まで日医の『社会保険診療報酬検討委員会』や、
平成18年度から常設委員会に格上げされた日医の『有床診療所に関する検討委員会』な
どで全国有床診協議会の役員が懸命に有床診の存在価値向上などについて訴え、、努力し
てきた。さらに厚労省の医政局や保険局などとの直接会談や、平成18年8月から国会の
自民党の中に立ち上げた『有床診療所の活性化を目指す議員連盟』を通じて入院基本料
のアップ、近隣の協力医との緊急事態におけるオンコール体制や夜間の看護配置への評
価、いわゆるケアミックス体制時の一般病床と療病病床の看護職員配置の別基準廃止、
複数医師に係わる加算点数の見直しなどを中心に交渉してきた。
 今回の診療報酬改定は緊急課題として産科や小児科をはじめとする病院勤務医の負担
軽減をあげ、@産科、小児科への重点評価について A診療所、病院の役割分担につい
て B病院勤務医の事務負担の軽減について C救急医療対策について、を主に検討し
たとしている。Aでは病院勤務医の負担軽減に資するため、軽症の救急患者を地域の身
近な診療所で受け止める観点から、診療所における夜間、早朝などにおける診療の評価
をするとして開業時間内に行う夜間、早朝などにおける診療について初、再診料に係わ
る加算を新設している。今回の改定では初め再診料の引き下げが喧伝されたが、結果的
には外来管理加算を技術料として捕らえ『丁寧な診察』として5分以上の医師の診察を
義務付けている。之などにより約400億の医療費相当分が診療所から病院に移されるこ
とになるようだ。
 厚労省の担当者は、今改定では診療報酬のプラス分も含めて全部病院に移してよいと
日医の執行部が認めたことを感謝している。今改定は診療所の開業医から病院勤務医へ
の応援メッセージとも言えるとまで述べている。
 さて、このような流れの中で、有床診にはどのような変化があるかを見てみると、わ
れわれが最大の要件としてあげていた入院基本料のアップは一般、療養共に認められて
いない。一方で有床診の評価として医療法改正に伴い、入院患者の病状急変に備えて

診療所の医師が速やかに診療を行う体制や手厚い夜間の看護体制をあげている。具体的内
容の一番目に、夜間緊急体制確保加算15点(1日につき)があり、二番目に、夜間看護
配置加算2(2名以上)50点(夜間看護配置について看護要員の数が看護職員1名を含
む2名以上である場合)、三番目に、新設する加算と既存の加算との整合性を図るため
に、既存の加算用件の一部を整理するとして、医師配置加算(2名以上)60点(1日に
つき)、看護配置加算1(10名以上)10点(1日につき)、看護配置加算2(看護師3名
以上を含む10名以上)15点(1日につき)、夜間看護配置加算1(1名以上)30点(1
日につき)がある。これまで医師が2名以上いて看護職員が10名以上いる施設は患者1
人に100点の加算が認められていたが、今回から100点のうち看護配置加算1へ10点、夜
間看護配置加算1へ30点を振り分けられ60点となっている。今回から要因が入院基本料
1を算定している施設となったので、医師2名以上、看護職員5人以上いれば60点が算
定でき、医師配置加算については之までより算定できる施設が増えるのではないかと思
われる。
 ついで医療療養病床については、病院の入院基本料は一部評価を引き下げられている
が有床診の基本料は据え置きとなっている。医療区分評価項目の中で『酸素療法』、『う
つ症状』、『他者に対する暴行』、『脱水、おう吐』について一部見直しが行われている。
認知機能障害加算が廃止され、褥瘡評価実施加算が新設されている。また、退院支援計
画作成加算や退院加算も新設されているがいずれも施設基準がある。入院基本料には一
般、療養病床共に入院基本料加算が算定できるので算定要件を満たしているかを確認し
て請求して欲しい。また施設基準などについては厚労大臣が定める基準に適合している
として地方社会保険事務局長に届け出ることが必要であるので届出書添付書類に記入し
て提出すること。特に様式12の有床診、有床診療養病床入院基本料の施設基準に係わる
届出書添付書類は慎重に記入する必要があると思われる。
 いずれにしても今回の診療報酬改定で入院料の一部は引き上げられたが、有床診の診
療費のはぼ7割を占める外来診療において外来管理加算などの影響でかなりの減収が予
想される。在宅医療については大きな変化はないようであるが、半径4キロメートル以
内に診療所のないところにある病院に在宅療養支援病院を認めるとなっているはか指導
管理料や他施設との連携、在宅療養患者の定義など細かいところに改定があるので注意
したい。この外、今年度から後期高齢者医療が開始されるので各種の説明会などで改定
に関する知識を吸収、理解し対応に手抜かりの無い様にしたいものである。
                                (文責 海江田健)

   第3回・第4回・第5回
全国有床診療所連絡協議会常任理事会
 本年度第3回常任理事会が、平成19年6月19日(日)羽田エクセルホテル東急に於い
て、開催された。
 今回の常任理事会は、総会で新執行部が承認された後の初の顔合わせであるため、内
藤会長の挨拶の後、役員の自己紹介から始まった。また、業務分担を行い、全員が何ら
かの担当を受け持っことによって、今まで以上に活発な活動ができるものと期待される。
 次に、次年度より役員は各ブロックからの選出となるので、事前にブロック内で協議
しておくよう鹿子生専務理事より依頼された。
 続いて、次回診療報酬改定について、医療法が改正されて初めてとなるので、各方面
で有床診の入院基本料アップをしっかりとアピールすること。また、10月の日医代議員
会で有床診に関する質問を東北ブロックの代議員にお願いすることなどが了承された。
 次に、今後のあり方について、美川副会長と鹿子生専務理事より、これまで行ってき
た日医や厚労省との交渉報告や問題点などが提示され、今後の活動方針について議論さ
れた。同じ厚労省でも医政局や老健局は比較的理解があり聞く耳をもっているのに対し、
保険局の有床診を理解しようとしない態度には憤りを感じるが、まず今やらなければな
らないことは、次回診療報酬改定に向けての活動であるので、議連の有床診に関する要
望と診療報酬改定の提案を日医の有床診検討委員会で確認し、後は日医にお願いすると
いう段取りでいくこと。また一方で、保険局にも理解してもらえるような資料を持って、
再度話し合いを行うことなどが了承された。
 第4回常任理事会は、同年10月21日(日)羽田エクセルホテル東急に於いて開催され
た。先ず、有床診検討委員会より唐澤会長宛提出予定の「平成20年医療費改定へ向けて
の緊急要望案」について協議され、一部修正を行った後、3月に唐澤会長へ提出した
「平成20年医療費改定へ向けての緊急提言」を添えて、大道委員長より提出していただ
くこと。また、病院病床と診療所病床は違うということを全面に出していくこと等が了
承された。
10月28日の代議員会では、岩手県の石川会長(本会副会長)の強力なバックアップに
より、東北ブロックの代表質問として青森県の佐々木義模先生に有床診に関する質問を
していただき、関連質問を広島の松村先生にお願いすることとなった。
日医・議連・厚労省へは出来る限りの手を打っているが、今後は一般国民へのアピール
も必要ではないかとの事から、前回の常任理事会で広報について一任されていた八田広
報担当理事より、PRワイヤーについての説明があり、「有床診療所とは、どんな医療
施設か知っていますか?」という文書が近いうちに配信されることが報告された。
 第5回常任理事会は、平成20年1月20(日)東京八重洲ホールに於いて、第3回役員
会の前に行われた。内容は近況報告と役員会の進め方についての確認である。
 

第3回全国有床診療所連絡協議会役員会

 平成20年1月20日(日)東京八重洲ホールに於いて、本年度第3回役員会が開催され
た。内藤会長の挨拶に引き続き、安部参与より規約改正についての説明があり、平成20
年度からは各ブロックから役員選出となるため、早めに各ブロック内で意見調整を行い、
先ずブロック長を選出し、1月末日までに全国有床診協議会事務局まで報告をお願いす
るとともに、各ブロック会ごとの会則作成についても検討を依頼された。
 次に、診療報酬改定へのとりくみとして、総会以降の活動報告と議連について鹿子生
専務理事、有床診検討委員会については内藤会長、社会保険診療報酬検討委員会につい
ては海江田副会長、中医協については葉梨常任理事が、それぞれ報告及び問題点の提示
を行い、各々時間をかけて議論した。
 次に、療養病床について実藤常任理事と松村常任理事より近況報告が行われ、療養病
床の再編については厚労省と何度も接触をし、有床診療所の療養病床の有効利用につい
て議論しているとの説明がなされた。
 また、田坂会計担当理事より、20周年記念準備金として積み立てているが、記念誌作
成とともに会員名簿も一緒に作成した方がよいのではないかとの意見もあり、その使い
道について意見を求めた。その結果、記念誌と会員名簿を作成する事が了承された。


自由民主党有床診療所の活性化を目指す議員連盟活動報告

 第4回議連勉強会(9月19日)では、有床診協議会から、内藤会長、実藤・松村・西
池常任理事、鹿子生と日医<有床診療所に関する検討委員会>より青木・石島・小林委
員の参加を得て、次回開催予定の議連総会に於いて取りまとめる議連提言案について議
員諸氏と活発な議論がなされた。今回は、厚労省には参加を要請せず、いわば戟略会議
ともいうべき設定であった。6月27日に、当時の柳沢厚労相及び各局長にあてた要望書
をもとに緒言を手直しし、議連提言として舛添厚労相に提出する運びとなった。また、
次回診療報酬改定にむけて入院基本料の大幅な増額実現を強力に厚労省に働きかけるこ
とが合意された。
 議連総会は中医協(11月7日)をひかえた11月1日に開催され、議連からは山崎会長、
木村・原田・保岡・冨岡議員をはじめ多数の議員諸氏が参加され、有床診協議会からは、
内藤会長、海江田・角田副会長、葉梨・実藤常任理事、犬尾前常任理事、鹿子生、厚労
省からは医政局・保険局・老健局から担当者が出席した。この場に於いて有床診側から、
先に発表された中医協医療経済実態調査のうち、有床診(個人)のデータについてはサ
ンプル数がわずか57件で、なおかつ入院収入のあるものは36件にすぎず、またこのうち
1件は極端に収益の高い有床診が含まれ、平均を押し上げている事によりデータの信頼
性に大きな疑義があることを指摘した。これに対し、木村・保岡・広津議員は厚労省の
担当者に、''今までこんないい加減なデータ使っていたのか!''と激しく叱責し、担当
者はたじたじであった。また概算医療費データベース(メディアス)で有診1施設当た
りの医療費が5.4%も伸びていると公表されていることについて、日医総研の有床診実
態調査やTKCの調査と大きく異なっており、このことについても数字のマジックであ
ることを、数点の問題を取りあげて指摘した。(この件については、後日、西島議員が
参議院の委員会で質問している。)この後、議連提言が採択され、11月19日に山崎・保
岡・冨岡・三つ林議員が舛添大臣に面会し、大臣以下、副大臣、各局長に議連提言が提
出された。有床診関係者は大きな期待を持っていたのだが…。
 その後、中医協で有床診の議論が進まず、また議連の働きかけにもかかわらず、保険
局医療課の反応が薄いことなどから、今後の対応を協議する目的で12月5日、議連世話
人会を開き、原田・木村・冨岡議員と内藤・葉梨・鹿子生の各役員が情勢分析を行なっ
た。中医協では、われわれが繰り返し要望した入院基本料の増額はとりあげられず、要
望もしていない夜間対応の問題にすりかえられたこと、また厚労省と何度も話し合いの
場を設け、厚労省が望む資料を提出したにもかかわらず、我々の意見には全く聞く耳を
持たなかったこと等を勘案すると、我々の知らないところで事前に何らかの合意が出来

                       −6−
ていたのではないかと想像される。
12月6日には、山崎議連会長が谷垣政調会長を訪問し有床診のために働きかけをされ
ている。このように、これまで議連の先生方が積極的に活動されたにも拘わらず中医協
の答申では期待を裏切られる結果となって、真に残念であった。また議連の方々には大
変申し訳なく思っている。                (文責 鹿子生健一)


有床診療所の活性化を目指す議員連盟 提言書

 当議連は、昨年より数回にわたり、担当省庁や関係者との協議を行い、都市部や僻地
での有床診療所の実態を把握し、濃密かつ有意義な議論を取りまとめた結果、以下の提
言を行うものである。

1.基本認識
  昨今の妊産婦の救急車によるたらい回し事件や、内科・小児科救急外来の不備など、
 医師不足や医師の偏在などに基づく国民の不安は強いものがある。現在、病床数削減
 の基本方針の下に、全国に約12,000箇所あった有床診療所も年間1,000箇所が消失し
 てきている。その結果、地方で総分娩数の47%を取り扱って来た産科有床診療所をは
 じめ、内科さらには外科有床診療所などが身近に存在しなくなりつつあり、地域の人
 びとが24時間何時でも、かかりつけ医を受診出来るという体制は崩壊してきている。
 そのため上述した国民の不安が日毎に増強されると云う状態が続き、これは、更に進
 行しているものと考える。
  しかるに、厚生労働省は、有床診療所に対しては有効な活用を行うという、文言上
 の位置づけを行ったのみで、何らの具体的・建設的な将来方向性も打ち出していない。
 我々は、この事態に対し、緊急且つ確実に事態を解決できるよう有床診療所の有効
 性と利便性の向上とを図るため、以下の提言を行うものである。

2.提言事項
1)機能分化可能な大都市圏や中都市圏にある有床診療所と、機能分化が困難な地方・
  僻地圏にある有床診療所とは、それぞれの地域事情に応じた機能をそれぞれ果たし
  ており、今後も多機能な診療所病床の活用が地域医療の向上に役立っであろうこと
  を、銘記すべきである。
 2)有床診療所は、地方・僻地においてはその地域の救急医療の駆け込み寺的なもの
  であり、また、そこに住み勤める医師は、全人的・総合的に地域の人びとに対する
 心と体についての診療を行っている。この多機能な役割を果たすためにも、別紙に
 示すような、行政の手厚い施策の履行を求めて止まない。


                       −7−
要 望 内 容

1)介護保険のショートステイ(短期入所療養介護)を、診療所の一般病床においても
可能とする。連続利用日数は30日までとし、要介護認定期間における利用期間制限は
 設けないこと。
2)診療所について、医療保険と介護保険との適用の選択ができるベットを、現行の2
 室8床から全床にすること。
3)一般病床と療養病床とが混在する診療所における看護職員の配置基準を通算できる
 ようにし、一定の看護職員の配置がある場合の診療報酬を引き上げること。
4)診療所の一般病床において、急性期を担う14日以内の入院と亜急性期・回復期を担
 う30日以内の入院を評価すること。
5)以上の内容を実現するための医療保険及び介護保険における基準と報酬の改訂とを、
 一括して平成20年度診療報酬改定において行うこと。
                              平成19年11月1日

                   自由民主党有床診療所の活性化を目指す議員連盟
                     会 長 山 崎   拓

公明党議員団との懇談

 去る3月4日(火)、午後1時30分より衆議院第1議員会館会議室において、与党公
明党の議員団(医療政策委員会)8名との懇談が行われた。全国有床診協議会からは、
内藤会長以下4人が参加した。(海江田・角田副会長、葉梨)公明党上田いさむ議員
(神奈川県)と内藤会長の仲介で実現したこの会では、坂口元厚労大臣も出席し福島議
員が司会を行った。約1時間半にわたって有床診療所の実情とその必要性についてあら
かじめ渡してあった資料を基に説明し、活発に質疑が行われた。主たる結論として、医
療法改正後に有床診が一般病床としてカウントされているのに、病院との基本入院料の
格差が大き過ぎる、これを是正すべきだとの意見で一致した。 (文責 葉梨之紀)

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有床診療所に関する検討委員会報告

 本委員会は、平成18年8月3日に開催された第1回委員会において、日医の唐澤会長
より「地域医療における有床診療所の役割」について検討するよう諮問を受け、平成20
年1月16日まで11回にわたり議論を重ね、これまでの本委員会の審議結果が取りまとめ
られた。
 主な項目は、1.有床診療所の現状、2.医療法の改正と有床診療所、3.有床診療
所診療報酬に関する現状の問題点と今後のあり方、4.有床診療所の入院基本料設定の
あり方について、5.有床診療所の経営の実態調査について、6.有床診療所療養病床
の転換について、7.今後の有床診療所の地域における役割についてなどで、日医総研、
やその他のデータを基に詳細にまとめられ、最後に、本報告書は、当委員会の各委員が、
自ら有床診療所を運営するなかで得られた見識と意見を現時点で集大成したものである。
一部に重複があり、また相互の意見の相違も残されているが、急速に変化しっっある時
代状況を踏まえて、引き続いて論議を継続する必要がある。わが国の医療の源流ともい
うべき有床診療所が危機的状況にあることを深刻に受け止め、この有効な社会資源の存
続と、今後の時代における新たな展望を強く望むものであると締めくくられた。

【有床診療所に関する検討委員会】
委員長   大道 久(日本大学医学部社会医学系医療管理学分野教授)
副委員長  内藤 哲夫(全国有床診療所連絡協議会会長・横浜市医師会名誉会長)
委員     青木 敏(全国有床診療所連絡協議会理事・和歌山県医師会副会長)
        石島 弘之(茨城県医師会副会長)
        伊藤 信一(青森県医師会常任理事)
        大橋 克洋(東京都医師会理事)
        鹿子生健一(全国有床診療所連絡協議会専務理事)
        小林  高(全国有床診療所連絡協議会常任理事)
        西城 英郎(三重県医師会副会長)
        賓藤 政理(全国有床診療所連絡協議会常任理事・長崎県医師会代議員会議長)
        西池 彰(全国有床診療所連絡協議会常任理事・北海道医師会理事)
        松村 誠(全国有床診療所連絡協議会常任理事・広島県医師会常任理事)
        美川 隆造(全国有床診療所連絡協議会副会長)
協力者    江口 成美(日本医師会総合政策研究機構主任研究員)

会員4000名にあとひと息


新規加入県  香川県有床診療所協議会(平成19年6月23日設立)
会  長  森下 立昭(香川県医師会会長)

(森下会長挨拶)
 香川県有床診療所協議会は、平成19年6月23日に設立され、全国で35番目の加入であ
る。入会者は113名。
 全国有床診療所連絡協議会の設立総会が神奈川県で開催されて以来、20年近くになっ
ているが、本県では数年前から盛り上がって来たといえよう。内藤哲夫会長はじめ執行
部の方々の熱心な呼びかけに応ずべく、県医師会理事会において、有床診療所について
の意向を把握するため調査をし、いずれも過酷な現状を訴え、存亡の危機を指摘してよ
り共通の認識があった。そこで有床診のあり方を話し合う場の必要性が痛感され、協議
会の可及的速やかな設立が満場一致で賛同された後、設立準備会が設けられ種々協議し
て、本協議会が発足することとなった。
 最後に地域医療の一端を担う組織として会員一同決意を新に誠心誠意全力を尽くす所
存である。今後とも尚一層のご支援、ご鞭捲を賜わりますようお願い申し上げます。
各ブロック会は未入会県への参加を呼びかけよう!
九州ブロック会役員決まる
会 長      大岩 俊夫(福岡)

副理事     美川 隆造(佐賀)
理事      鹿子生健一(福岡)、八田 喜弘(福岡)、田坂 健二(福岡)、
         賓藤 政理(長崎)、蔵元 昭一(熊本)、新森 義信(大分)、
         稲倉 正孝(宮崎)、中村 典生(宮崎)

             −10一





第31回日本プライマリ・ケア学会
   学術会議2008岡山


 「いのち 健康支援から看取りまで」をメインテーマとして、第31回日本プライマリ・

ケア学会学術会議2008岡山が岡山市で開催されます。6月14日のシンポジウムには、本

会より内藤会長はじめ、鹿子生専務理事・松村常任理事が出席いたします。また、日医

総研の江口主任研究員も講演予定となっておりますので、多数の皆様のご参加をお願い

致します。
会 期:平成20年6月13日(金)〜15日(日)

会 場:岡山コンベンションセンター(JR岡山駅に接続しています。)

    岡山市デジタルミュージアム(岡山市駅元町14−1)

    TEL O86−214−1000  FAX O86−214−3600

申込み・問合わせ:

    (株)日本旅行 中四国コンベンショングループ(担当:木山)

    〒700−0023 岡山市駅前町2−1−7 JR西日本岡山支社ビル1F

    TEL O86−225−9281 FAX O86−805−2232

   ※学会ホームページ(http://www.convention−W.jp/pc/)からもお申し込
     みできます。

事務局:第31回日本プライマリ・ケア学会学術会議2008岡山事務局

    (担当:深田・山口)
   〒703−8278 向山市古京町1−1−10−602 岡山県医師会内

    TEL O86−272−0521 FAX O86−272−0522

※次頁に記載の各シンポジストの演題名は、すべて仮題ですので変更の可能性がござ

 います。

6月14日(土)15:00〜17:30
岡山コンベンションセンター3階 第6会場 302会議室


シンポジウム
「プライマリ・ケアを実践する有床診療所」
             座長:全国有床診療所連絡協議会会長   内藤 哲夫
                 岡山県有床診療所協議会専務理事  木村  丹

1.「脳卒中地域連携診療・特に急性期脳梗塞治療における脳神経外科有床診療所の有用性」
     赤磐医師会副会長             滝澤 貴昭
    医療法人幸義会 岡山東部脳神経外科理事長
    岡山東部脳神経外科岡山クリニック(岡山県)

2.「有床診療所をやめたわけ」
     日本プライマリ・ケア学会理事
    鈴木内科医院(東京都)            鈴木 央

3.「有床診療所の新時代への提言一在宅療養支援病床の創設を−」
    全国有床診療所連絡協議会常任理事
     広島県医師会常任理事
    松村循環器・外科医院(広島県)        松村 誠

4.「プライマリ・ケアを担う整形外科有床診療所」
    全国有床診療所連絡協議会専務理事
    鹿子生整形外科医院(福岡県)        鹿子生健一

5.「日本の医療における有床診療所の位置づけ−プライマリ・ケアの立場から−」
日本医師会総合政策研究機構主任研究員        江口成美

追加)「隣国 韓国の診療所入院施設の紹介(仮題)」
     岡山県有床診療所協議会専務理事      木村丹
     岡山県医師会理事

     木村医院(岡山県)

あ と が き

 今回の診療報酬改定は有床診にとっても大変厳しいものになった。昨年の医療法13条
改正にて、念願の48時間規制がなくなったため、今回の診療報酬改定で有床診入院基本
料に反映されるのではという思いがあったが、むなしかった。
 厚労省は、日本の医療に於いていろんな規制の中、潤滑油的な働きをしている有床診
の存在価値を全く認めていないように思えるのは残念である。入院施設があるから心強
く、頼りになるという外来患者さんで支えられている経営も、今回の改定は外来収入の
大幅な減少が見込まれ、入院部門の赤字部分を補いきれるかどうか大変心配している。
 内藤会長・鹿子生専務理事を先頭に、診療報酬担当の海江田副会長、保険担当の大岩
副会長他、担当役員達の厚労省・日医との懸命な折衝は自己犠牲的な大変な活動であら
たが、これからもまた、有床診が日本の医療に果たしてきた役割、そして今後のよりよ
い医療のためにも有床診は絶対必要な入院・外来施設であるということを、国民そして
当局にもっと理解してもらえるように、役員だけでなく会員ひとりひとりの周囲へのア
ピール、そして、未入会者の新規加入への働きかけが、なお一層必要となってきている。
頼りにされている患者・家族のためにも有床診を守りぬき、継続する、この思い・苦労
がいっか認められるのではと思っています。それ故、'・有床診の内外への広報はます
ます重要になってきました。
私が広報担当として、今号より本ニュースの編集他、広報活動を始めていますが、ま
だまだ不十分です。広報他、お気づきの点は事務局までご連絡下さい。
            (広報担当理事八田喜弘)

第21回全国有床診総会に、是非ご参加を!

第21回全国有床診療所連絡協議会総会が、下記の要領で開催されます。詳細
は4月中頃発送予定の総会案内をご覧下さい。

メインテーマ 「住民を支える有床診のあした」
日 時 平成20年8月2日(土)・3日(日)
場 所 ホテル青森 青森市堤町1−1−23(TELO17−775ー4141)


2008.4.23