第20回全国有床診療所協議会総会報告 葉梨之紀
7月28日(土)、29日(日)の2日間、鹿児島県城山観光ホテルにおいて有床診全国
大会が行なわれた。
平成18年4月の診療報酬改定、6月の医療法・健保法の一部改定により一般病床
入院基本料の見直し、
療養型病床の6割削減等、経営を直撃する医療政策により
全国の有床診が受けたダメージを検証する
場ともなった。医療法13条(48時間制限)
は今年1月1日から撤廃されたが、一般病床として医療圏の
ベットカウントに際しても
有床診にとって必ずしも得策でない問題も出ている。
平成18年度の事業報告は、医療現場に合った条件を実現すべく役員が厚労省・
国会議員(10月には
議員連盟発足)と交渉した経過が述べられた。18年度決算報告
が行なわれ、続いて19年度事業計画
として
@今般、医療法13条が改正されたのに伴い、他医療機関との緊密な連携を確保
することが求めら
れている。当連絡協議会では、個々の有床診療所が適切な地域
連携を構築するように啓発・指導を
行なう。
A全国の都道府県に有床診療所協議会が設置されるよう、未だ設置されていない
都道府県医師会
に強力に働きかける。
B日医有床診療所検討委員会を通じて、我々の方針を日医に伝達し、活動する。
C有床診療所の入院基本料及び療養型病床入院基本料は、病院と比較してあまり
にも低く設定
されている。適正な診療報酬にすべく関係各方面に強く働きかける。
D新しい有床診療所のあり方を目指し、更なる近代化と活性化とに取り組むとともに
、会員の積極的
参加と有床診の大同団結を図り、会則を一新して、組織の一層の
拡大・増強に努める。
更に19年度予算(約3800万円)と役員項目等の会則を改正した。全国を5ブロックに
分け、執行部の
メンバーも選任した。(会長は引き続き内藤哲夫先生)
「要望書」として、有床診療所の役割が急性期から慢性期・更に在宅医療にまで
及んだ重要な機能
を持っている事、しかし入院基本料が定額に設定され年間1000
施設が閉鎖に追い込まれている現状から、
@ 改正医療法上でも認められた、入院医療の一形態としての有床診療所機能を
適正に評価し、
有床診療所に対する入院基本料の大幅な引き上げを行う事。
A 診療所の病床に、複雑な病床区分や制約を設けず、実態に即したものとし、
急性期から慢性期・終末期
に至る、医療・介護が行なえる自由な病床として、
その柔軟な特性を維持させ得るものとすること。
B 新地域医療計画策定にあたっては、改正医療法上に於いて確立されている、
有床診療所の明確な
位置づけを求め、主要事業項目に関しても、有床診療所の
特性を活かし、その活性化を図り得る連携体制
の構築に努める旨の事項記載を
行なうことを、各都道府県医師会を通じて、行政に対して強く要望すること。
以上を決議し、要望書を日医会長に手渡した。
続いて日医唐沢会長の特別講演「少子高齢社会を支える国民医療〜地域医療提供
体制の将来像」、
及び全国有床診大岩俊夫理事のレポート「過去20年間に亘る
全国有床診療所連絡協議会の活動について」
の講演が行なわれた。
翌29日(日)は、朝からシンポジュームが行なわれ、鹿児島県内で活躍している
有床診(内科・外科・小児科・
産婦人科・整形外科・在宅支援診療所)の報告があり、
又日医総研から江口研究員の報告があった。
更に厚労省医政局二川課長の講演「今後の医療提供体制について」、日医鈴木
常任理事の講演「有床
診療所における医療と介護」があり、終了した。
当日、鹿児島県内は36度の猛暑、参加者500人を超える盛会であった。
(神奈川県からは13名参加)
2007.8.6