残された検討課題について 資料1
残された検討課題について
◆医療提供体制に関する意見中間まとめ(抜粋)
3.医療施設の人員及び構造に係る基準や規制等のあり方
(3)地域医療支援病院、特定機能病院制度のあり方
○地域医療支援病院こついては、すべての二次医療圏において地域の実情等を
考慮しながら昔及を図るとしていることを踏まえ、へき地医療拠点病院など周辺に
紹介・逆紹介先がないような病院であっても、その地域の実情に応じた地域医療
の支援を担い地域連携を実施している医療機関が承認を得られるよう、紹介・
逆紹介率に係る要件を含め、そのあり方について、引き続き検討が必要である。
○その際、「地域におげる医療の確保のために必要な支援」を行う医療機関という
位置付けにふさわしい機能を現に発揮しているかという観点も持ちつっ、医療計画
制度の見直しにおける医療連携体制の構築との関係を踏まえた検討も必要と
考えられる。
○特定機能病院制度については、その承認を受けている病院であっても必ずしも
病院全体として高度な医療を提供しているとは限らないこと、また、行っている医療
の内容に照らし、特定機能病院という名称が患者・国民にとってわかりづらいという
問題点の指摘もあり、承認要件や名称を含めた特定機能病院制度のあり方につい
て、引き続き検討が必要である。
○その際、地域の医療連携体制を支える高度な医療機能を有する病院との関係や、
専門的な医療を提供するとともに一定の領域に係る専門医の養成・確保等に関わる
医療機関との関係にも留意することが必要である。
(4)医療施設の人員及び構造に係る基準や規制等のあり方
○ 医療機関におげる人員の配置標準のあり方に関して指摘されている、医療の質の
向上や医療安全、医療の高度化等に対応する観点から、病院薬剤師や看護職貫等
に関し、夜間帯の体制確保も考慮して人員配置標準を充実させることについて、また、
病院におげる外来患者数に基づく医師数の規定の必要性について、引き続き検討
することが必要である。
○ 人員配置標準は、へき地や離島等医療が不足する地域にあっては、へき地医療
拠点病院からの支援をはじめ様々な方法により医療の確保が図られているという実情
を踏まえ、国が定める標準を下回る配置であっても、都道府県知事が、医療計画等に
おいて、医療提供の体制を確保できると判断できる場合には、一定の圏域を指定し、
その圏域内の医療機関については、全国一律のものより緩やかに設定する数を上回
っていれば「標準を欠く」には当たらない取扱いとする仕組みの創設について検討
すべきである。
○ 入院機能を有する診療所(有床診療所)は、身近な場所で医療サービスを提供でき
る利便性のある医療機関として、地域の医療を支える一定の役割を果たしてきている。
病院と有床診療所に係る医療法に基づく諸基準の違い(48時間の入院期間制限や
人員配置標準等)については、有床診療所の機能には、産婦人科・産科を標榜する
有床診療所や病院と同様の専門的な手術を行う有床診療所、慢性期の患者を受げ
入れる有床診療所など、機能の異なる様々な診療所が存在することや、現に地域医療
で果たしている役割を踏まえつっ、医療計画制度や診療報酬との関係や、20床以上と
未満とで区分することの是非も含め、それぞれの機能に応じた適切なあり方を検討
すべきである。
◆各事項に係る見直しの方向性
1.地域医療支援病院について
○ 制度創設時に地域医療支援病院の機能の一つとして想定していた「在宅医療の支緩」
について、地域医療支援病院の管理者の義務として、「地域において在宅医療等を提供する
他の医療機関等を支援」する機能を発揮すべきことを医療法に明記することとしてはどうか。
O 「地域で必要な医療を確保し、地域の医療機関の連携等を図る観点から、かかりつけ医
等を支援する医療機関」として承認を受げた地域医療支援病院が本来果たすべき機能を十分
に発揮していくことが重要であるとの観点から、以下の措置を講ずることとしてはどうか。
@ 地域医療支援病院の開設者から毎年提出される業務報告について、都道府県知事が
公表する仕組みを医療法に位置付ける。
A 地域医療支援病院の承認後に承認要件を満たさなくなった場合等において、承認の取り
消しを行う等、各都道府県において制度の趣旨に沿った厳格な運用が行われるよう促す。
○ 地域医療支援病院に本来求めらる機能や中間まとめで指摘した紹介・逆紹介に係る承認
要件のあり方等、地域医療支援病院制度全般にわたる検討課題にっいては、地域医療支援
病院の現状等を把握した上で、さらに議論を深めることが適当であることから、厚生労働省に、
医療施設体系のあり方に関する検討会を新たに設置し、来年以降検討を行うこととしてはどうか。
2特定機能病院について
○ 医療計画制度の見直しにおける医療連携体制の構築において、
(ア)高度な医療技術や専門性を必要とする治療などの医療需要に対応できる機能、
(イ)専門医等の医療従事者の養成・派遣等、人的支援を行う機能等を有する
「医療連携体制を支える高度な医療機能を有する病院」が必要であるとされていることから、
特定機能病院にこのような病院としての役割を期待するという趣旨で、「高度な医療の提供等に
当たり医療連携体制の構築に配慮すること」を特定機能病院の管理者の義務として医療法に
位置付げることとしてはどうか。
○ 特定機能病院については、今後検討を進めていく必要のある専門医の育成のあり方、
医療機関間における機能分化と連携等に係る論点も踏まえて、特定機能病院に本来求められる
機能や承認要件及ぴ名称等、特定機能病院制度のあり方について、さらに議論を深めることが
適当であることから、新たに設置する医療施設体系のあり方に関する検討会において、
来年以降検討を行うこととしてはどうか。
3.有床診療所について
(1) 48時間の入院期間制限の規定及ぴ医療安全や医療の質の確保のための取組について
○ 有床診療所のこれまで果たしてきた役割や今日の提供している医療の状況等を踏まえると、
48時間を超える入院を禁止する医療法の規定の必要性は乏し<なっていると考えられることから、
廃止することが適当と考えるがどうか。
0 48時間の入院期間制限の規定の廃止を踏まえ、有床診療所において一層の医療安全の確保
を図る観点から、他の医療機関の医師との緊密な連携等、入院患者の緊急時に適切に対応できる
体制を確保することを、有床診療所の管理者の義務として医療法に定めることとしてはどうか。
O @有床診療所については基本的には短期間の入院を前提とした施設であり、これまでも具体的な
人員配置標準なしに運営されてきたこと、
A国民皆保険体制の我が国においては、診療報酬こおげる支払の基準として、具体的な人員配置
基準が定められており、医療の質の確保に大きな役割を果たしていること、
B将来的には、人員配置標準という医療法に基づく規制ではなく、医療機関による人員配置状況等
の正確な情報の公開により、医療安全や医療の質を確保する仕組みに移行することについて検討
すべきであるとの意見もあることから、有床診療所の療養病床以外の病床(以下「有床診療所の
一般病床」という。)について、具体的な人員配置標準を医療法上定めないこととしてはどうか。
○患者への情報開示を通じて医療の質の確保を図る観点から、医療従事者の配置等一定の情報に
ついては、医療情報の都道府県への届出制度において届出の対象とするとともに、院内における掲示
を医療法において義務付げることとしてはどうか。
(2)基準病床数制度における取扱いの見直しについて
○ 有床診療所は、短期間とはいえ、病院と同様入院医療を提供していることから、有床診療所の
一般病床についても、医療法における48時間の入院期間制限の規定の廃止に伴い、原則として
基準病床数制度の対象とすることとしてはどうか。
○ 基準病床数制度の対象は、新制度の施行後に新たに設置されるもの(療養病床から一般病床に
転換されるものを含む。)とし、既設の有床診療所の一般病床については、新制度の施行に当たって、
新たに許可を得ることを求めないこととしてはどうか。ただし、既設の病床にっいても、既存病床数とし
てカウントすることとする。
○ 有床診療所が身近な場所で医療サービスを提供できる利便性のある医療機関として、地域の医療
を支える一定の役割を果たしてきていることや、現在の基準病床数制度における運用等を踏まえ、
以下のような一定の場合には、病床の設置や増加に関する都道府県知事の勧告の対象としないことと
してはどうか。
@病院を廃止して一つの診療所に転換する場合
A有床診療所を相続し承継する場合等、増床を伴わずに開設者を変更する場合
Bへき地・離島に開設する場合
○ 現行の基準病床数制度においては、がん又は循環器疾患の専門病床、小児疾患の専門病床等、
一定の病床について、病床過剰地域においても、必要に応じて例外的に(病床の設置や増加に関する
都道府県知事の勧告が行われることな<)整備することができる「特例病床」の制度を設けている。
現在の特例病床の制度は、主に病院の病床を対象としているが、有床診療所の一般病床についても、
医療連携体制を構築していく中で地域にとって必要と都道府県知事が判断し医療計画に位置付けられた
場合には、その対象としてはどうか。
(3)診療報酬上の取扱いについて
4.人員配置標準について
(1)病院における外来患者数に基づく医師配置標準について
(2)一定の圏域にっいて都道府県知事が全国的な医師配置標準と別の「数値」を設定できる
仕組みの創設について
○ 中間まとめを踏まえ、医師の配置標準にっいて、国が定める標準を下回る配置であっても、
都道府県知事が、医療計画等において、医療提供の体制を確保できると判断できる場合には、
一定の圏域を指定し、その圏域内の医療機関については、全国一律のものより緩やかに
設定する数を上回っていれば「標準を欠く」には当たらない取扱いとする仕組みを創設するこ
ととしてはどうか。
○ その際、対象となる地域に関する要件については、過疎地域等関係四法(離島振興法、
過疎地域自立促進特別措置法等)による指定を受けた地域又は当該地域を含む人口が
一定数以下の市町村等医師の確保が困難と判断できる地域としてはどうか。
(3)医療の質の向上や医療安全、医療の高度化等に対応するための人員配置標準の充実について
○ 高度な医療を提供し、医療安全の確保が特に求められる特定機能病院における看護
職員配置については、現行の「2.5:1」から引き上げることとしてはどうか。
○ 病院薬剤師の人員配置標準については、医療安全の確保や人員配置標準に係るこれ
までの経緯、薬学教育6年制への移行の影響を踏まえ、来年以降、厚生労働省に設置する
検討会において、具体的検討を行うこととしてはどうか。
2005.12.24